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しばれフェスティバルの名物「人間耐寒テスト」。氷のかまくらがずらりと並ぶ=2025年2月1日、北海道陸別町、原知恵子撮影

 寒い時期にできた赤ちゃんは、暖かい時期にできた赤ちゃんに比べて太りにくいことがわかったと、専門家の研究チームが8日、論文発表した。親が受けた寒さの刺激が何らかのメカニズムで子に伝わり、脂肪を熱として燃やしやすい体質に育つと考えられるという。

 気候変動による高温化は、太りやすい体質の人を増やすことにもつながっている可能性がある。

肥満防ぐ「褐色脂肪」に注目

 東北大や北海道大、東京医科大などのチームは、脂肪酸などを燃やして熱をつくりだし、肥満を防ぐとされる「褐色脂肪」に注目して研究を進めた。

 北海道在住の成人男性356人の協力を得て、画像診断の手法で褐色脂肪の働きを調べるとともに、生まれた日の情報をもとに精子と卵子の「受精日」を推定。1年間を寒い時期(10月半ば~4月半ば)と暖かい時期に分けた場合に、褐色細胞が活発に働く人の出生日や受精日がどちらの時期に該当するかを調べた。

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東北大などのチームが取り組んだ研究のイメージ=米代武司さん提供、©Medical Fig

 すると、受精が寒い時期だっ…

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